【初心者必見】誰でも簡単!パルクールをもっと楽しむためのコツ【ハウツー】

突然ですが……「パルクールってスゴいこと出来なきゃいけない」みたいなイメージありませんか?
僕はパルクールを10年以上やってて、昔に比べると皆んなの努力でちょっとずつイメージが変わってきてるっていうのは感じてますが、やっぱまだそういうイメージは全然あると思います。
だって動画では皆んな屋根の上ジャンプしたりエゲツない宙返りしたりしてるし、練習会行ってみたら血気盛んな若者がバンバン大技やってるし、実際他人に「パルクールやってます」って言うと「すごい!パルクールってあのビルの上跳んだりするやつですよね!?」みたいな反応もザラです。
学生の子とかは特に「パルクール始めよう!とりあえずバク宙!」「インスタに良いビデオ載せるために頑張らなきゃ」みたいなエンタメ至上主義に走りがちです。
それもこれも、「パルクール=スゴくないといけない」みたいなイメージが遍(あまね)く浸透しているからです。

実際、別にそんなことはないです。
この記事では、そういう一人歩きしがちなパルクールのイメージを払拭して、「パルクールっていうのはあくまでもトレーニング方法・普通のスポーツなので、別にスゴくなくていいし、自分のペースでのんびり楽しんだらいいですよ」っていうことをきちんと説明していけたらなと思います。

パルクールはすごくなくていい


上の動画は、それぞれ海外と国内のパルクールのクラスの様子です。
別にそんなメチャクチャなことしてないでしょ?
特に大人向けのクラスのイメージとしては、クロスフィットの延長くらいのニュアンスだと思います。

パルクールっていうと屋上での危険なジャンプやフリップ(宙返り)とかの華やかなアクションのイメージが先行しがちですが、それはごく一部分がクローズアップされて大げさに取り上げられているだけです。
パルクールって本来はあくまでも個人的なトレーニング、誰にでも楽しめるスポーツなので、別にスゴくある必要はありません
たとえば、運動不足解消やダイエットのためにランニングを始めた人みんながみんな、マラソン大会で入賞を狙わなきゃいけないわけじゃないですよね?
運動部の学生や休日のサラリーマン、主婦からお年寄りまで、ランニングに取り組む層もその動機も、その目的も様々です。当然目指すところも違う。
そして、それだけの多様性があるというのはどんな趣味やスポーツにとっても本来当たり前のことです。
休日の朝に好きな音楽を聴きながらランニングコースをのんびり走って爽やかに汗を流して気持ち良いな、くらいの人は沢山います。ストイックに高みを目指すガチ勢ばかりじゃない。
そんで本人も、そのライトなスタンスに対して何か焦燥感めいたものを感じたりする必要はないですよね。別に普通のことです。
ランニングとか色んなポピュラーなアクティビティで考えてみると自然に納得できると思いますが、なぜかパルクールだと変なバイアスがかかってしまいがちです。
特にトップ層はエンタメ精神豊富な人間が多い業界なので、自然とそういうイメージが先走りがちなんだと思います。
ライト層の方々は、そういうのは全然気にしなくてOKです!
普通のスポーツや、一般的な趣味と同じように考えてもらって大丈夫です。
特に最近は、子どもの習い事や体育教材としてもパルクールに注目が集まっています。
各地のパルクールジムでのレッスンやイベント、公園とかでの練習会にも、ここ2~3年くらい(この記事書いてるの2019年です)で親子連れが激増してきてるのを感じています。
そういった面からも、「パルクールはすごくなくていい」「普通のスポーツ」ってイメージは益々広まっていくでしょうし、パルクールの敷居はどんどん下がっていくと思われます。

パルクールは野球やサッカーと同じくらい危ない

足首ヲ破壊セヨ

パルクールっていうと、結構いろんな人から言われるのが「危なくないの?やっぱしょっちゅう怪我するんでしょ?」みたいなことです。
……パルクールってどれくらい危ないんでしょう?
全国のパルクール教室なんかでよく見る文言として「パルクールは正しい知識と指導があれば安全です!」「屋内の安全な設備を使用して練習します!」みたいな事はよく言われてますよね。
でも一方で、怪我する人はしょっちゅう怪我してます。
実際、教室でコーチやってるくらいの上級者だって割と怪我してきてます。そこは否定できない。笑
もちろん極端に危ないってわけではないんですが、かといって大手を振って「安全です」とも言い難い。

僕の「パルクール危なくない?」に対する今の所のベストアンサーとして、「パルクールは野球やサッカーと同じくらい危ない」という言い回しを採用することにしています。
これはなかなかナイスアイディアではないでしょうか。笑
だって野球やサッカーだって、ボールが体に当たったり他の選手との接触があったりで怪我する時は怪我しますが、だからと言って「野球は危ないから禁止だ」「サッカーなんて野蛮だ」とかそういうことにはならないですよね?
他のスポーツだって大体そうですよね。
特に怪我が起こりやすいコンタクトスポーツ(選手同士の身体的接触が前提の競技)ですら、学校教育の現場にも多数採用されています。
プレイヤー人口が最多と言われている(つまり敷居が最も低い)ランニングでさえ、取り組み方を間違えれば怪我をする可能性は充分にありますよね。
積極的に危険なことをしているわけではないんだけど、やり方によっては危険にもなり得る。
そのリスクをある程度冒してでもレベルアップを図りたい人もいるし、そうじゃない人は違うフィールドでのんびり楽しんでいる。
大多数のスポーツ(に限らず色んな界隈)ってそうだと思います。
ヘビー層とライト層の棲み分けがなされていて、交流こそすれど、お互いにとやかく言わないっていう。
これってパルクールでも全く同んなじことだと思います。
パルクールがどれくらい危険になり得るかなんて、要は本人の匙加減ひとつと言うか。
だから、危ないのが嫌な人は難度を下げられるだけ下げて、安全に出来ることをスローペースで楽しんだらいいと思います。
それも立派なパルクール。小学生が木登りしてるのも、年配の人が公園でちょっと運動するのも、運動音痴の太った人がステップヴォルトを頑張っているのも、本人がそれを自分にとって必要なことだと感じて行っている限りは立派なパルクールです。
そして、それを否定しないこと。
特にティーンの間に根付いている、パルクールに対しての「エンタメ至上主義」みたいな認識を改めること。
「怪我したくない人は、危なくないようにレベルを下げたいだけ下げてもいいんだよ~全部パルクールだよ~」っていう感覚をもっと根付かせていく必要があるかなと思います。
あと、野球やサッカーっていう国民的スポーツに寄せて説明してあげることで親近感というか、親しみやすさを励起する効果もあるのかなと勝手に思ってます。笑

初心者にこそやってほしい!パルクールをもっと楽しむ方法

練習会とかで「宙返りなんてできないし運動神経も良くないけど、大丈夫ですかね?」みたいに仰る方がよくいますが、全然大丈夫です。
むしろ、そういう人が自発的に運動を楽しむためのアイディアがパルクールなので、体力に自信がない人にこそパルクールをやってみてほしいです。
「でも、ジャンプ力も腕力もないんですけど、どんな風に楽しめばいいですか?あまり危ないことはしたくないし、そんなに練習の時間も取れません」
「初心者講習で教えてもらったステップヴォルトとかちょっとしたジャンプならできるけど、それだけじゃ味気ないんですよね」
そういう人は具体的にどうすればいいか?
僕の提案としては、「簡単で小さな動きでいいから、フローをつくる」というものがあります。
フローっていうのは、複数の動きを繋げて連続した一つの動きにすることです


この動画の2:00からがフローについてです。
フローの特徴として、一つひとつは低負荷で簡単な動きでも、何個も組み合わせて連続して行うと一気に負荷が上がるっていうのがあります。
基本的なヴォルトや簡単なジャンプでも、繋げてやってみると結構しんどいな、みたいな。
でも一個一個の動き自体は元々自分ができるものなので、比較的安全に運動強度だけを上げることができます。
それに、タイミングや角度、間合い、スムーズなつなぎ方など、単発の動きでは考える必要のなかった部分まで試行錯誤が求められます。
要は、単発で動きを練習するよりもやり応えがあって面白いってことです。
「簡単な動きはできるけど、次の技に進むと急に難しくなる……今出来ることを繰り返しててもつまらないし、かといって難度を上げるのも怖いし……」
そんな人には持ってこいの解決策ではないでしょうか?


この動画はヴォルト系の動きをメインにしたフローです。
単発で見ても結構難しい動きもありますが汗、基本的にはハード過ぎない動きがメインで構成されてます。
「ヴォルト」というと「障害物を飛び越える技」という認識だと思いますが、この動画ではただレールを跳び越えるだけでなく、足をかけて跨いだり、ちょっとだけ乗っかってすぐに下りたり、地面も活用して簡単なステップを混ぜたりと、オブスタクルをかなり自由に扱っています。
パルクールっていうと「走って、ジャンプして、登って、飛び越えて飛び降りて」っていうハードなイメージがあるかも知れませんが、こういうコンテンポラリー的なアプローチも密かに人気です。
視点や発想を変えるだけで動きの幅はグッと広がります。
難しい箇所は自分のやりやすいように自由にアレンジしてやってみましょう。


これは一般的なパルクールのイメージとは少し離れた、「パルクールっぽくない」動きがメインのユニークなフローですね。
この動画の人たちの動き方は、他のパルクールの動画と比べて「くぐる」「地面に触れないようにする」っていうのが特徴的かなと思います。
パルクールは何でもありだというのがよくわかると思います。笑
ワークショップで習うような基本技の組み合わせはちょっと飽きてきたなって人は、こういう動き方も参考にしてみてはどうでしょうか。

これは「1個のスポットで99のルートを探す」という企画です。
初心者が真似するには難しいかも知れませんが、スポットの使い方っていうのはこれくらい拡がりがある、というところを見て頂ければと思います。

フロー、面白いですよ。同じスポットでも楽しみ方が無限に広がりますからね。
ほんとアイディア次第です。
僕は田舎出身なので、地元でスポット難民を拗らせすぎて友達と「どれだけ変なフローができるか(意外性)」を競ったりしてました笑。
最初はウケ狙いで遊び半分でやってたんですが、やっていくうちに意外と色んなアイディアがあるなっていうのがわかってきて、一時期そういう方向性で一つのスポットを舐めるように使い倒していました。
そうすると、ジャンプの飛距離や単純な難しさっていうタテ方向のレベルアップだけじゃなくて、「基本的な動きの応用・派生、どれだけ動きのバリエーションをつくれるか?」っていうヨコ方向の広がりが見えてきたんですね。
これだったらハードなトレーニングよりアイディア・考え方で楽しめますし、そんなにリスクを高めずに色んな動きにトライできるんじゃないでしょうか?

練習会ではどんなことをするの?

上では「簡単な動きでも組み合わせてフローにすると楽しいよ」という趣旨の話をしましたが、その「簡単な動き」ってたとえばどんなんがあるの?って話ですよね。
動画で見たもので自分でも見様見真似で出来そうなものはどんどんチャレンジしていっちゃって大丈夫ですが、経験者や先生に訊かないとわからないこともたくさんあると思います。
特に初心者のうちは「正しい練習法」「安全な練習法」がわからないと思うので、経験豊富なベテランに教えてもらうのがベストです。
なので、初心者の方にはほぼほぼ全員、練習会で初心者向けのワークショップを受講してもらうことをオススメしています。
やっぱこれが一番手っ取り早い。
昔の人間は練習会とか練習法とかもなかったんで遠回りしながら叩き上げでやってきましたが、今そんなことするのは非効率極まりないですからね笑

ほんでまぁ、実際パルクールの練習ってどんなことをするの?とお思いでしょう。
上で散々ハードルを下げておきながら、実際はやっぱりキツいのでは……みたいな不安もあるかもしれません。
上級者同士の身内の練習とかだと割とハードコアなことをやらされたりもしますが笑、初心者や子どもを対象にしたワークショップではそんなことはありません!

実際の練習内容はというと……。

……。

スミマセン、まだ紹介記事が完成していません!汗
この記事の中でワークショップの具体的な内容にまで言及すると容量オーバーになっちゃうんで、記事を分けます。
取り急ぎ、練習イベントやワークショップの情報だけ載せておきます↓

僕がちょくちょく顔を出している関西の老舗チーム(http://nagareparkour.jp/)の初心者向けのワークショップだと、参加者は割とバラエティに富んでる印象です。
学生はもちろん30代、40代、女性の方もいますし、最近だとやっぱ親子連れの方がかなり増えてきてます(ママさんは付き添いで来てらっしゃるだけのパターンが多いですが、お父さんが息子さんと一緒に受講されてる光景も見ます!)。
あと女性の方だと、周りが男性ばっかりで肩身が狭くて心配だな(参加者の男女比がどれくらいになるかはランダムですし)という場合は、不定期ですが女性限定のイベントが開催されることもあるようです→https://www.traceurs.info/eventinfo/mission_tokyo_ladys_ws/
屋外は危なそうで心配、周りの目が気になる、そういった方には安全に練習できる屋内でのワークショップもあります!→ http://nagareparkour.jp/389/
コーチ陣も、特にシュガくんはプロのパフォーマーでコーチングの経験も豊富なので、初心者の方でも安心です。

ワークショップの内容については、記事が完成するまでしばらくお待ち下さい!汗
当サイトはTwitterもありますんで、そちらをチェック頂けると更新時に自動的に情報が入ってくるので便利かと思います。→https://twitter.com/idojutsu1